日本人がエジプトに行くのにビザは必要?
ほぼ間違いなく必要です。エジプトは大多数の外国籍旅行者にとってビザ免除の国ではなく、ここ数年でルールはむしろ厳格化されました。日本を含む多くの対象国籍にとって最もシンプルな道は電子ビザです — オンライン申請、通常5〜7営業日で発給、クレジットカードで米ドル建ての政府手数料を支払うシングルエントリー方式で滞在30日。マルチエントリー方式なら6か月の有効期間内に合計90日まで滞在できます。
2026年はエジプトにとって特別な年でもあります。ギザの大エジプト博物館(GEM)が20年越しの建設を経て全面開館し、ルクソールでは新たに公開された王墓(直近ではアメンホテプ3世の墓)を見学できます。カイロ〜ナイル〜紅海という定番ルートが、長年の改修と部分閉鎖を経て、ほぼ一斉にリフレッシュされました。ビザのルール自体は変わりませんが、申請する旅そのものの中身は大きく変わっています。
このガイドでは、2026年のエジプトビザ3ルート、南シナイだけなら使える無料の入域許可、そして日本とGEMの意外な関係までをまとめます。先に目的地そのものを知りたい方はエジプト概要ページから始めて、ビザの話には後で戻ってきてください。
2026年、エジプトビザへの3つのルート
1. 電子ビザ — 出発前にオンラインで。エジプト外務省の公式サイトから申請します:パスポートのスキャン、証明写真、米ドル建てのカード決済、通常5〜7営業日の処理、PDFでの承認書発行。シングルエントリーの電子ビザは2026年4月27日から30米ドルに値上げされました(従来25米ドル)— 発行から3か月有効、滞在30日まで。複数回入国したい場合はマルチエントリー(同じく4月27日から65米ドル、従来60米ドル)もあり、6か月の有効期間内で合計90日まで滞在できます。
2. 到着ビザ — カイロ、ハルガダ、シャルムエルシェイク、ルクソール空港で。電子ビザの申請が間に合わなかった場合や、あえてオンライン申請を省いた場合の代替ルートです。入国審査の直前、銀行窓口で米ドル現金ちょうどで支払います(他通貨・カード不可)— 手数料は2026年3月1日から30米ドルに値上げされました(従来25米ドル)。カイロ空港は2026年8月から、キオスク端末・専用アプリ・オンラインでの電子決済に順次移行予定です(他の空港は移行完了まで従来の紙のステッカー方式が続きます)。ヨーロッパのハイシーズンには複数のチャーター便が同時到着して窓口が混雑することがあります。
3. 大使館・領事館での事前申請。30日を超える滞在、商用・研究目的の渡航、報道や撮影の仕事、留学ビザなど、より長期のカテゴリー向けです。予約が必要で処理も長く、招待状や資金証明、保険証明など書類も多くなります。通常の観光旅行ならこのルートは不要 — 電子ビザか到着ビザで大半のケースをカバーできます。
大エジプト博物館と日本 — 円借款と保存修復の物語
2024年にギザのピラミッド脇に開館した大エジプト博物館は、単なる新しい観光名所ではありません。建設費の大半を日本の円借款(国際協力機構=JICA経由)が支え、日本人の保存修復専門家チームが長年にわたり収蔵品の保存処理に関わってきました。ツタンカーメンの副葬品コレクション全体が、1922年にハワード・カーターが王墓を発見して以来初めて一堂に展示されています — 黄金のマスク、入れ子の棺、解体されたままだった戦車の数々です。
ギザ台地での早朝観光のあと、そのままGEMへ向かえば、カイロ市街の渋滞を挟まずに午前をピラミッド、午後を博物館に充てられます。日本人訪問者にとっては、単なる観光地以上の縁がある場所と言えるでしょう — 日本の技術協力がエジプトの至宝の保存と公開をどう支えてきたかを、現地で実感できる数少ない機会です。
南シナイ限定の例外: 無料の入域許可
南シナイ地域だけに滞在する旅行者 — シャルムエルシェイク、ダハブ、ヌエバ、聖カタリナ — には別のルールがあります。シャルムエルシェイク空港で、対象国籍(日本を含む多くのヨーロッパ・北米・アジア太平洋の国籍)は無料の入域許可を取得できます。最長15日間有効で、パスポートと帰りの航空券を提示してスタンプをもらうだけ — 米ドルの支払いもオンライン申請も不要です。
この許可には1つだけ厳しい制限があります:シナイ半島から出られません。カイロへの日帰りもピラミッドもルクソールも不可です。ラスモハメッド国立公園でのシュノーケリング、シナイ山の日の出、聖カタリナ修道院、ヌエバ近郊のカラードキャニオンなど、シナイ内で完結する旅ならこの無料許可が最もシンプルな選択肢。南シナイと本土の定番ルートを組み合わせたいなら、フルの電子ビザか到着ビザが必要です。
日本からエジプトへ: 直行便と経由便
エジプト航空(EgyptAir)はカイロ国際空港(CAI)と成田を含む世界30都市以上を直接結んでおり、飛行時間はおよそ13〜14時間です。直行便のスケジュールが合わない場合は、経由便の選択肢も豊富です:カタール航空(ドーハ経由)、エミレーツ航空(ドバイ経由)、エティハド航空(アブダビ経由)、ターキッシュエアラインズ(イスタンブール経由、最も路線網が広い)。1回乗り継ぎで合計12〜16時間程度が目安です。
紅海リゾート(ハルガダ、マルサアラム、シャルムエルシェイク)への直行チャーター便は主にヨーロッパ発が中心のため、日本からは一度カイロに入り、エジプト航空やエア・カイロの国内線で乗り継ぐルートが現実的です。カイロと紅海を組み合わせる旅程なら、この国内線接続のほうがチャーター便の週1便ペースより融通が利きます。
- カイロとギザ、大エジプト博物館: アフリカ最大の都市にして世界最大級の考古博物館の所在地。ギザ台地の三大ピラミッドとスフィンクス、隣接するGEMのツタンカーメン・コレクション、800を超える歴史的モスクとハーン・ハリーリ市場。市街の様子はカイロページで。最低3泊を。
- ルクソール: カルナック神殿と王家の谷: 古代テーベ — 地球上最大の古代宗教複合体カルナック神殿、63の王墓が眠る王家の谷、2026年にはアメンホテプ3世墓など新たに公開された墓も。ハルガダやカイロから国内線で1時間ほど。詳しくはルクソールページで。
- アスワンとアブシンベル、ナイル川クルーズ: フィラエ神殿、アブシンベルの岩窟大神殿、ルクソール〜アスワン間の定番ナイル川クルーズ(3〜7泊)。ナイルが最も穏やかに感じられる区間です。
- 紅海ダイビング: ハルガダ、シャルムエルシェイク: 年間を通じて温かく透明度の高い海、世界屈指のダイビングスポット。ラスモハメッド国立公園やSSシスルゴム号の沈船が定番です。
ベストシーズンと治安の実際
カイロ、ルクソール、アスワンでの観光は10月から4月が快適です — 日中20〜28°C、砂漠の夜は涼しく、日陰のないモニュメントを歩き回るのに適しています。11月から2月はヨーロッパの避寒需要で紅海リゾートが最も賑わう時期。夏(5〜9月)はナイル渓谷で35〜45°Cに達するため、早朝開始・正午退避のリズムが必要です — 紅海沿岸は年間を通じて海水温28°C前後で快適なままです。
ナイル渓谷、カイロ、紅海沿岸、南シナイのシャルムエルシェイクとダハブは通常の観光圏です。北シナイと一部の辺境国境地帯では治安上の懸念が続いており、個人旅行には適しません。出発前に外務省の海外安全ホームページで最新情報を確認してください。
必要です。最も簡単なのは電子ビザ(エジプト外務省サイトからオンライン申請、シングルエントリーは2026年4月27日から30米ドル、発行から3か月有効・滞在30日)で、出発の1〜2週間前の申請がおすすめです。到着ビザ(2026年3月1日から30米ドル、現金のみ)も主要空港で利用できますが、行列を避けたいなら電子ビザが確実です。
2024年にギザのピラミッド脇に開館した大エジプト博物館は、建設費の大半を日本の円借款(JICA経由)が支え、日本人保存修復専門家のチームが収蔵品の保存処理に長年関わってきました。ツタンカーメンの副葬品コレクション全体が発見から一世紀近くを経て初めて一堂に展示されており、日本人訪問者にとっては単なる観光地以上の縁がある場所です。
行列を避けたい、余裕を持って準備したいなら電子ビザ(出発1〜2週間前までにオンライン申請)が確実です。到着ビザは出発直前に予定が決まった場合の代替ルートですが、米ドル現金ちょうどの用意が必須で、ヨーロッパのハイシーズンには窓口が混雑することがあります。
