マカオ
国番号
+853
首都
Macao
人口
70万人
現地語名
澳門
地域
Asia
Eastern Asia
タイムゾーン
China Standard Time
UTC+08:00
マカオは中国の特別行政区で、独自のビザ制度があります。中国本土のビザはここでは使えません。 中国
このページの内容
マカオは中国の特別行政区でありながら、独自の出入境制度・通貨・法体系を持つ、面積わずか30平方キロメートルあまりの半島と島々からなる土地です。ユネスコ世界遺産の歴史地区には、ポルトガル様式の教会と広東の廟が同じ通りに肩を並べ、そこから車で20分ほどの埋め立て地コタイには世界最大級のカジノリゾートがそびえます。バロックのファサード、線香の煙、焼きたてのエッグタルト、そして夜のショー。それらを一日のうちに歩いて行き来できる密度こそが、この街の性格です。食は「世界最初のフュージョン料理」と呼ばれるマカオ料理で、四百年の航路の歴史がひと皿にのっています。日本のパスポートは90日までビザ不要。ただし旅程づくりで最も大切な点はここです:マカオの入境ルールは中国本土とも香港とも別立てで、それぞれが独立した入境審査になります。
マカオの入境要件
マカオはアジア有数の開かれた入境制度を運用しており、88の国と地域のパスポートがビザなしで訪問できます。滞在可能日数は国籍によって階層が分かれます。日本は90日で、これはEU・シェンゲン諸国やブラジル、韓国と同じ最も手厚い階層です。英国だけは最長6か月と別格で、ニュージーランドとイスラエルは3か月、米国・カナダ・オーストラリア・シンガポールをはじめアジアの多くは30日、ブルネイなど一部は14日となります。免除リスト外の国籍の多くは、国境検問所のビザ窓口で到着時の入境許可を取得できます(手数料は改定されるため、金額と自国の対象可否は必ずマカオ治安警察局の公式サイトで出発前に確認してください)。ベトナム、バングラデシュ、パキスタン、ネパール、ナイジェリア、スリランカのパスポートはこの方式が使えず、中国の大使館・領事館経由で事前にビザを取得する必要があります。そして日本の旅行者が最もつまずきやすいのがこの一点です:パスポートは滞在予定期間が終わったあと、さらに90日以上有効でなければなりません。香港が通常1か月であるのに比べてはるかに厳しく、香港では通った旅券がマカオで止められることが実際に起こります。入境時に復路・第三国行きの航空券や滞在資金の提示を求められる場合もあります。訪問者資格での就労と正規の就学は認められておらず、就労・就学・居留はいずれも到着前に現地の保証人を通じた許可が必要です。マカオが独自の出入境制度を保っている以上、中国ビザでマカオには入れず、マカオに入境しても本土には行けません。香港との間の短い移動でさえ、往復とも完全な出入境手続きです。
主なビザの種類
ビザ免除入境(国籍により14日〜6か月)
88の免除対象国・地域のパスポート保持者による観光、親族・友人訪問、商用の打ち合わせ、短期滞在。
到着時の入境許可(国境検問所で取得)
免除リストにも事前ビザ必須リストにも含まれない多くの国籍による観光・短期訪問。国境検問所のビザ窓口で発給されます。
中国の在外公館経由の事前ビザ
ベトナム、バングラデシュ、パキスタン、ネパール、ナイジェリア、スリランカの各パスポートに義務づけられる方式。事前に入境を確定させたい人も利用できます。
就労・就学・居留の許可
就労、マカオの大学への進学、長期の居留。いずれも活動を始める前に承認が必要です。
マカオ旅行の基本情報
マカオは日帰りでも報われますが、本当の価値は泊まった人に返ってきます。半日で歩き切れるユネスコの歴史地区、日が暮れてからのコタイのショーとリゾート、そして人の波が引いたあとのコロアンの村の路地と黒い砂浜。多くの旅行者は香港からフェリーか橋のバスで1時間ほどかけて渡り、90日免除の日本のパスポートなら事前の書類は何も要りません。10月から12月が最も乾いて空の澄む季節です。そして最大のコツは、日帰り客が最終便に向かう夕方以降も残ること。そこから先のマカオは、この街自身の速度で動きはじめます。
マカオを発見
マカオの歴史地区は、四百年にわたる共存が石の形で残ったものです。ポルトガルの商人が1550年代にここへ住み着き、1999年に中国へ返還されるまで統治が続きました。その関係が歴史の大半において征服ではなく交易だったため、二つの建築の伝統は棲み分けるのではなく編み合わさって育ちました。港のそばの媽閣廟はポルトガル人の到来より古く、マカオという地名自体がこの廟に由来すると考えられています。そこから少し歩けば聖ポール天主堂跡があり、かつて東アジア最大とされた教会の、彫刻の施された花崗岩のファサードだけが1835年の火災を越えて立っています。日本の読者にとって、この壁は他人事ではありません。天主堂はイエズス会士が日本人キリシタンの工匠の手を借りて建てたもので、日本の歴史の一片が、海を隔てた街の正面に石として残っているということです。その先ではセナド広場の白黒の渦を描く石畳がポルトガルの石工の技で敷かれ、淡いバロックの聖ドミニコ教会が広東の商店街に面し、中国沿岸初の近代灯台であるギア要塞の灯台が今も上から街を見ています。2005年のユネスコ世界遺産登録は、まさにこの編み込みに対する評価でした。中国の街の隣にポルトガル人街があるのではなく、ひとつの街が二つの建築言語を同時に話しているのです。
この目的地の楽しみ方
ユネスコ世界遺産の歴史地区は、ポルトガル人の到来より古い媽閣廟(マーコッミュウ)から始まり、波模様のポルトガル石畳が敷かれたセナド広場を抜けて、聖ポール天主堂跡へと続きます。火災を経てファサードだけが立ち続けるこの石壁が、マカオの象徴です。周囲には淡い色の聖ローレンス教会と聖ドミニコ教会、旧モウロ兵営、ガジュマルの木陰が落ちるリラウ広場、そして中国沿岸初の近代灯台を戴くギア要塞。街路標識はポルトガル語と中国語の併記で、石畳とエッグタルトの店とともに、四百年の重なりを角ごとに見せてくれます。
コタイ地区には世界最大級の統合型リゾートが集まります。運河沿いにショッピングフロアが延びるヴェネチアン、半分の縮尺のエッフェル塔を掲げるパリジャン、ギャラクシー、シティ・オブ・ドリームス、MGMコタイ。どれもホテル、劇場、アリーナ、プール、レストラン街を内包するひとつの街です。カジノは経済の原動力ですが、訪問者の体験はそれよりずっと広く、常設のステージ公演、国際的なアーティストの公演、eスポーツの大会、有名シェフの料理、そしてゴンドラや光のショーといった無料のアトラクションまで揃います。カジノフロアの入場は21歳以上(パスポートの提示を求められます)。服装はきれいめのカジュアルで十分です。
マカオがユネスコの「食文化創造都市」に選ばれているのには理由があります。マカオ料理は、ポルトガルの調理法が広東やインドのゴア、マラッカ、アフリカの食材と出会って生まれた、世界最初の持続的なフュージョン料理と評されます。ミンチ(醤油で味つけした挽き肉に目玉焼きをのせた家庭料理)、ピリピリとピーナッツのソースで焼くアフリカンチキン、冬のタチョ、バカリャウのコロッケ。街の顔はやはりエッグタルトで、コロアンのロード・ストウズ・ベーカリーやマーガレッツ・カフェで焼きたてを立ち食いするのが作法です。ポークチョップバーガー、アーモンドクッキー、福隆新街の干し肉、そして広東の名店に並ぶ点心も忘れずに。
半島から橋を渡ると、マカオは表情を変えます。タイパ・ヴィレッジには昔ながらの町家の路地が残り、旧海岸線に建つ淡い緑のタイパ・ハウス・ミュージアムと、コタイの高層群から歩いてすぐの濃密な食べ歩き通りがあります。さらに南のコロアンは、ついに開発されませんでした。ロード・ストウズの一号店が眠たげな村の広場に面し、黄と白の聖フランシスコ・ザビエル教会が海鮮レストランの列を束ね、ハイキング道がコロアン最高峰へと登り、ハクサー(黒沙)海岸には天然の黒い砂が南シナ海に沿って延びています。多くの旅行者が見落とし、地元の人が大切に守っている一角です。
マカオは珠江デルタの交通網の要にあります。香港の各ターミナルと空港から高速フェリーがおよそ1時間、港珠澳大橋を24時間運行のシャトルバスが結び、陸路の拱北(ゴンベイ)と横琴(ハンチン)の検問所は珠海と中国本土に直結しています。ただし出入境の現実を忘れずに。マカオ、香港、本土は三つの独立した入境判断であり、香港からのフェリーも完全な国境通過です。珠海へ抜けるには、マカオ入境では代替できない中国本土のビザか適用免除が別途必要になります。タイパのマカオ国際空港は東アジアと東南アジアの近距離路線を扱っています。自分の出発地からの直行便の有無は運航状況が変わるため、予約前に最新の情報で確認してください。
Money & Currency
マカオ・パタカ(MOP)
Currency code: MOP
Practical Money Tips
通貨は二つ、財布はひとつ。パタカは使い切ってから出国を
マカオは二通貨が並走する土地です。公式通貨はパタカ(MOP)ですが、香港ドルが実務上どこでも1対1で通用し、カジノフロアに至っては香港ドルが標準です。カードとスマホ決済はリゾート、ホテル、ショッピングモール、大半のレストランをほぼ完全にカバーします。確実に使えるブランドはVisaとMastercardで、それ以外のカードが使えるかどうかは店舗によって差があるため、発行会社に海外利用の可否と手数料を出発前に確認しておくと安心です。一方で旧市街のパン屋、麺の店、市場の屋台には今も本物の現金の層が残っています。身につけるべき習慣はひとつだけ。何で支払っても、お釣りはたいていパタカで返ってきます。パタカはマカオを出ると両替も使用も難しくなるので、エッグタルトやバス代、土産物で国境を越える前に使い切ってしまいましょう。
ATMは全域にあり、引き出しは必ず現地通貨建てで
ATMはフェリーターミナル、国境検問所、リゾートのロビー、旧市街と、域内のほぼ全域を覆っており、多くがVisaとMastercardの国際ネットワークに対応しています。機械によってはパタカと香港ドルのどちらで引き出すかを選べます。街歩き中心ならパタカ、リゾートとカジノが拠点なら香港ドルが便利ですが、どちらを選ぶにせよ「日本円建てで決済しますか」という提案(ダイナミック・カレンシー・コンバージョン)は必ず断ってください。提示される換算レートには数パーセントの上乗せが静かに含まれています。海外利用手数料は発行会社ごとに異なるため、引き出しの回数を減らして一回の金額を大きくするのが、どこでもそうであるようにここでも有効です。
ペッグの上のペッグ。レートは読みやすく、待つ意味がない
パタカは香港ドルにほぼ等価でペッグされ、その香港ドルは米ドルにペッグされています。つまりマカオの為替は市場の気分ではなく制度によって安定しており、タイミングを計る対象ではありません。日本の旅行者にとって意味があるのは、円に対するレートが米ドルの動きに連動するという点だけなので、出発前に当日の水準をひと目確認しておけば十分です。この予測しやすさは、そもそも現金を両替する理由の大半を消してくれます。手数料の低いカードでのATM引き出しがインターバンクに近い水準になり、フェリーターミナル周辺やセナド広場の認可両替商がその次、ホテルのフロントと空港のカウンターは最後の手段です。香港ドルを1対1で使うと公式レートとのわずかな差を負担することになります。コーヒー一杯なら誤差ですが、高額の支払いではパタカかカードのほうが理にかなっています。
チップは控えめ。サービス料がその役目を果たしている
マカオは北米式ではなく香港式です。レストランは通常10%のサービス料が加算され、それ以上は端数の切り上げか小銭を残す程度で十分です。タクシーはメーター料金をパタカ単位で切り上げ、ホテルのポーターには荷物一つにつき小額の紙幣を、そして食堂やパン屋、カフェでは何も渡す必要がありません。カジノフロアでディーラーにチップを渡す習慣も、ラスベガスのようには根づいていません。要求もされませんし、期待もされていません。同じ産業の二つの都なのに、こうした細部が静かに違っています。
Note: Always check current exchange rates before traveling. Currency exchange is available at airports, banks, and authorized money changers.
不要です。日本のパスポートは90日までビザなしで滞在できます。EU・シェンゲン諸国やブラジル、韓国と同じ最も手厚い階層です。ただし見落とされがちな必須要件がひとつあります。パスポートは滞在予定期間の満了後、さらに90日以上有効でなければなりません。香港の通常1か月よりはるかに厳しい基準なので、出発前に残存期間を必ず確認してください。
はい、三つとも独立した出入境制度です。日本のパスポートはマカオも香港もビザ免除なので、実務上の手間は本土の区間に集中します。本土へ入るには別途中国ビザか適用される免除が必要で、マカオや香港への入境がその代わりになることはありません。香港とマカオの間の移動も、往復とも完全な国境通過として扱われます。
どちらでも通用します。パタカ(MOP)が公式通貨で香港ドルにほぼ等価でペッグされており、香港ドルは実務上どこでも1対1で使え、カジノフロアでは香港ドルが標準です。ただしお釣りはパタカで戻ってくることが多く、パタカはマカオを離れると両替も使用も難しくなります。出国前に使い切ってしまうのが唯一の鉄則です。
Visajaはこのページの連絡先とビザ情報を継続的に見直していますが、要件は予告なく変わることがあります。重要な点は出発前に公館または公式窓口で確認してください。